自分ミーティングとは
フリーランスになってから「自分ミーティング(自分MT)というものを行うようになりました。
「わりと効果のある方法だなあ」と感じるようになったので、紹介したいと思います。
組織で働いていると会議やミーティングを行うと思いますが、個人でもそれをおこなうイメージです。
ミーティングにかかる時間は、抱えている課題の量で変わってきますが、大体2時間くらい。
頻度はできれば、月1でやりたいところです。
場所については、仕事帰りや休日に外出先で、気分を切り替えて行うことが多いです。
実際の作業はどういう風かというと、PCや紙に今課題に感じていることを書きだし、解決策を考えていきます。
内容は、「もや〜」と気になりつつ日常生活を送っているけれど、緊急の用事ではないので後回しにしていた、という課題を書き出すことが多いです。
そういった内容以外だと、今やっていることが、仕事の長期目標から外れていないかどうか確認する、という軌道修正作業です。
普段ひとりで作業に集中していると、近視眼的になってしまいます。
「本当に注力すべき業務やプロジェクトに時間やエネルギーをかけられているか」ということをチェックするためにおこなっています。
私がフリーランスで取り組んでいる本の活動は、すぐにフィードバックが得られます。
予想していなかったサービスに需要があったりして、注力するプロジェクトを急遽変更することも多いです。
そのため、自分MTでの軌道修正は、長期目標を立てるのと同じくらい、私にとっては重要な作業となっています。
今月の自分ミーティングのテーマ
実際に、今月私が行った自分MTについて紹介します。
今回の課題は、「12月頃から頻度が増えてしまった片頭痛(偏頭痛)について、具体的に日常で実行できる対策を考えてみよう」というものでした。
私は中学生の頃から片頭痛に悩まされてきました。
自分のもう一つの持病である「子宮内膜症」とともに、生死に影響はないもののQOL(生活の質や人生の質)に大きく関係してくる病気です。
患者以外には、なかなか辛さや大変さを理解してもらえない、という点も共通しています。
↓片頭痛でお悩みの方におすすめのサイト
通院先で様々な薬を試したりするうち、毎日飲む薬の種類が増えていき、なんとかしたいと考えるようになりました。
「コンタクト + PC用メガネ」の組み合わせでは頭痛になることが増え、度入りのPC作業用メガネも新調しました。
しかし、今度は多少無理がきくようになると、PC 作業も増やしてしまい、2月頃にはまた、疲れ目による片頭痛の頻度が高まってしまうように。
治療薬の薬価が高いこと、また鎮痛剤や頭痛薬には「薬物乱用頭痛」を引き起こすという、厄介な性質があるため、薬やメガネにもある程度頼りつつ、生活自体も見直すことにしました。
人間、追い込まれて困らないとなかなか動けないものです(笑)。
今月決めたこと
今月は自分MTの結果、以下の3つの方針を決めました。
1.音声配信やYouTubeのながら聞き時間を減らす
私の場合、在宅ワーク時や休日は、イヤホンで音声配信やYouTubeをながら聞きすることが多いです。
気づくと一日中(10時間近く)聞いていることがありました。
以前、音漏れする物件に住んでいたときに、部屋でTVを見たり音楽を流すこともできず、常に室内でヘッドホンやイヤホンをして音楽を聞いていたことがありました。
その時からの習慣でもあるのですが、だんだん、ながら聞きせずに家にいることができない状態になっています。
音声配信やYouTubeは、ひとからの注目を得るため、社会問題を鋭く指摘したり、自分に足りないものや不安をあおったりする自己啓発的な内容が多くなる傾向があります。
音楽なら、聞いている間リラックスできると思います。
しかし、音声配信やYouTube系メディアは、リラックスするどころか、交感神経優位になってしまっている気がします。
こういう状態が続くと身体は休まりません。
また、一言一句聞き逃さないようにしようとすると、BGMで音楽を聞くときよりも、ボリュームを上げてしまいがちです。
大きい音で長時間聞いていたことも、頭痛の一因になっていたのでしょう。
今後は少なくとも午前中は、イヤホンはやめ、室内を持ち運べるBluetoothスピーカーを購入したいと思っています。
内容もFMラジオをメインにしようと考えています。
音声配信やYouTubeは最近はしゃべりの番組を中心に聞いていましたが、久しぶりにFMを聞いてみると、いかにラジオが、長い時間流しっぱなしで聞くのに向いた媒体なのか、よく分かりました。
音声配信(特にVoicy)やYouTubeは、いかに短い時間に有益な情報を詰め込み、再生回数を上げるか、ということが重視されているため、パーソナリティーの話すスピードが早く、会話と会話の間も、間を空けずに話すひとが多いです。
一方、ラジオのパーソナリティーやDJは、もっとゆったりしており、役にたつ情報ばかりではなく、ときにはあまり重要ではない内容も話します。
こういうテンポだと、会話が詰まっていないので、聞き疲れしないことがわかってきました。
中高生のころは、FMのヘビーリスナーでしたが、また一周まわってFMに回帰してきた気がします。
2. PC を使う時間を減らす
PC作業時間を減らす、ということが、私の場合、片頭痛対策には非常に重要です。
長時間PCに向かっている目的は、私の場合は大きく分けてこの三つでした。
①仕事や生活のためのネットでの調べ物
②パワーポイント資料作成
③ブログやInstagramの更新
①は仕方ないとして、②と③を限界まで手書きで行うことにしました。
パワポ資料作りの達人のやり方を見たところ、本当に最後のプロセスになってから、初めてパワポソフトを立ち上げる、 という方がいました。
その前の作業である、全体の構成作りや1枚1枚のスライドのレイアウト決めは手書きでもよいのです。
③についても、いろいろなライターさんが、下準備(文章全体の構成など)をしっかり決めてから書き始めるとおっしゃっています。
下準備は、手書きでもいいわけです。
文章部分は録音したものを文字起こしするのでもいいかもしれません。
(実は今回の記事は、下書きを音声入力で行いました)
Instagramについては、ストーリーズはスマホからしかアップできません。
PCよりもさらに小さな画面であるスマホをさわる時間は、特に減らしたいものです。
Instagramの画像の作成や編集はスマホで撮った写真を使用したり、Canvaで作っていますが、これももう、手書きでいいんじゃないの?(←急に投げやりモード)と思うことがあります。
手書きのノートを「スマホでパシャ」で、写真としてアップする方がかえって目立つかもしれません。
ストーリーズだけでもやってみようかな…。
このような工夫をし、できるだけPC画面を見る時間を減らすことにしました。
手書きの写真がInstagramに投稿されたら「頭痛予防なんだな」と思ってください。
3. できるだけ勤務日は週5日以内に(土日に仕事を持ち越さない)
ちきりんさんの『自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』という本には、生産性を上げる意義や、生産性を上げるコツについて非常にわかりやすく解説されています。
この本によれば、「生産性を上げるために必要なのは、希少資源のインプットを減らすこと」。
例えば、仕事量が多くて時間内に終わらない場合を考えてみましょう。
この場合、希少資源は「時間」となります。
残業や休日出勤などをして、「時間」という資源の投下(インプット)を増やして仕事を終わらせようとするのが、一般的かと思いますが、ここであえて「この時間内に絶対に終わらせる」と決め、勤務時間を短くしてしまうのです(=希少資源のインプットを減らす)。
すると、時間はもう増やせないのだから、「なんとか時間内に終わらせよう」とさまざまな工夫をするようになります。
その結果、生産性があがっていく、という考え方です。
私は、2で挙げたように手書きや音声入力の活用によってPCの作業時間を減らし、その上でPC作業の生産性も上げ、更にPCを使う時間を減らそう、と思っています。
これまで、早く自分のビジネスを形にしたくて、やる気がある週は土日も構わず仕事をしていました(個人事業主の私にとって、「やる気」や「モチベーション」も希少資源です)。
当初ははっきり休日を設けていたはずなのに、土曜も、また日曜の午前中も…、と作業時間が増えていました。
その仕事内容のほとんどがPC作業だったのです。
まずは、平日の残業はしかたなくても、週休二日を守ることから始めようと思います。
+α ヨガを再開
ちきりんさんの生活をVoicyやブログを通してうかがっていると、大変忙しそうに見えます。
現在はフリーランサーのようですが、以前は外資系企業に勤めておられ海外出張も多い中、どうやってブログを書く時間を捻出されていたのだろう?と思います。
ブログは一記事でワンテーマを「論じている」といっても良いレベルで、タイトルこそ「Chikirinの日記」ではありますが、多くのネット上の「日記ブログ」とは一線を画しています。
白書などのデータを根拠に分析したのち、持論を展開しているものも多く、少なくとも一つの記事の作成に7、8時間はかかってるのではないでしょうか。
↓例えば生活保護に関するこの記事は、独自性のある意見がシンプルに示されています。
ですが、この記事に至るまでに何年も前にこういう記事↓も投稿しておられ、
こういう考えに至るまで、長い時間考えていらっしゃったのだろうなあと思います。
きっと、考える時間以外は、お仕事中も余暇もず〜っと執筆や調べ物のためにパソコンに向かっているような生活なのでは…。
私なら身体がガチガチになり、頭からも湯気が出そうになり、毎日片頭痛になりそうです。
ちきりんさんのブログや著書を読むと、ジムやヨガに通い、パソコン作業で固まった体を定期的にメンテナンスする時間を確保なさっていることがわかります。
私も腰痛予防のために歩くようにはしていますが、ストレッチやヨガの時間もいづれはしっかり取りたいなあと思っています。
まとめ
原因に生活習慣や仕事内容が関わっている場合、改善には時間がかかります。
なかなか一足飛びには改善しないので、自分MTで決めたことを実行できているかどうか、次回以降の自分MTの中で定期的に確認するのもいいかもしれません。
みなさんも、何か課題や長期的にとりくまなければならないことがあったら、自分MTを活用してみてください。
明日から4月。
新年度の始まりですので、心機一転、自分MTを始めてみてはいかがでしょうか。
人生を、昨年度よりもうまくチューニングできるようになるかもしれません。
※次回記事はイベント告知です!
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