コワーキングスペースとは?
この10年ほどの間に増えてきている「コワーキングスペース」とは、一体どのような場所なのでしょうか。
一般社団法人コワーキングスペース協会の「コワーキングスペースとは?意味やシェアオフィスとの違い、基本的な機能を紹介」(※1)という記事によると、以下のように説明されています。
さまざまな年齢、職種、所属の人たちが空間を共有しながら仕事を行うスペースのことです。「Co(=共同の、一緒に)」「Working(=働く、仕事をする)」「Space(=場所)」を語源に、それぞれを掛け合わせて作られた言葉で、「共同で働く場所」という意味があります。
「電源とWiFiがある簡易オフィス」という認識の方もおられるかもしれませんが、この記事によると、コワーキングスペースのメリットとして、下記のような特徴が挙げられています。
・組織外のカルチャー、ノウハウに触れることができる
さまざまな人が利用するコワーキングスペースは、組織外のカルチャーやノウハウに触れられるというメリットもあります。オープンスタイルを基本とするコワーキングスペースは利用者同士の交流やコミュニティの形成を重視しているため、異なる業種やバックグラウンドを持つ人との関わりも生まれ、情報・知見、インスピレーションの獲得や、アイデア創出などの効果が期待できるでしょう。
・新たなビジネスチャンスがある
新たなビジネスチャンスがあることもコワーキングスペースのメリットと言えるでしょう。コワーキングスペースにおけるさまざまな人との関わりや情報交換は、新たなビジネスパートナーとの出会いやビジネスの創出、仕事の受注につながる可能性を秘めています。
つまり、利用者同士のビジネス上のつながりや新しいアイデアがうまれたり、共創がおこることが期待されている場所が、コワーキングスペースといえます。
コワーキングスペースがなければ、今の私の活動はなかった
現在は奈良市在住ですが、昨年まで長野県松本市に住んでいました。
普段利用させていただいていた松本市のコワーキングスペース、サザンガク(https://33gaku.jp)では、「デジタルデトックス読書会」や「本のよろず相談」など、その後の私のサービスの元になるようなイベントを、実験的におこなうチャンスを与えていただきました。
特に、「デジタルデトックス読書会」は、スタッフの方々の協力はもちろん、さまざまな利用者の方とコラボレートして実現したイベントでした。
コワーキングスペースの蛍光灯の照明を落としてイベントができないかと考えていたところ、サザンガクの入居企業のデザイナーさんが自社製品の手鞠型のランプを貸出してくださることになりました。
イベントのフライヤーもそのデザイナーさんが担当してくださり、デザイナーさんと仕事をする、という、図書館員のころにはできなかった経験をすることになります。
イベントの写真は、コワーキングスペースの利用者のカメラマンさんが、イベントの風景を何倍も魅力的に撮ってくださいました。
また、コワーキングスペースのスタッフさんの知り合いに、カフェ出店を準備中の方がおり、イベントでコーヒーを入れてくださることに。香り豊かなハンドドリップのコーヒーは、イベントの雰囲気作りに大きく貢献してくれました。
他にも「デジタルデトックス読書会」に参加してくださった方が、サザンガクでイベントを主催し、今度は私が参加する、という循環も発生。
あげるとキリがありません。
コワーキングスペースだったからこそできたイベントだった、といえるかもしれません。
もし私が、カフェやレンタルスペースを借りて小さく読書イベントをスタートさせていたら、もっと限られたひととのつながりしか作れなかったのではないか、と思います。
また、移住後すぐに、知り合いのいない土地で本の活動を始めることも難しかったかもしれません。
最初の図書館外でのイベントを、コワーキングスペースで開催させていただいたことで、自分のサービスや自分の企画するイベントについて、自信が持てるようになったことは確かです。
コワーキングスペースでたくさんの方との関わりが生まれ、独立後、最高のスタートを切らせていただいたことに感謝しています。
人の可能性は人と出会うことで開花する
サザンガクの利用中、サザンガクの業務委託先の株式会社ATOMica(アトミカ)の代表取締役 嶋田さんのお話を何度かお聞きできたことも、コワーキングスペースという場所への理解につながりました。
アトミカはコワーキングスペースの運営や、コワーキングスペースの利用者同士のつながりづくりを促す「コミュニティマネージャー」の配置などを行なっている企業です。
嶋田さんは、東北大学スタートアップ、アルムナイで行われたインタビュー(※2)の中で、こんなお話をされています。
私は面白い人と会うと、人の可能性は花開くと思っているタイプの人なので、その出会いの機会が損なわれてしまうと、その人の可能性が飛躍する機会が損なわれちゃってもったいないなって思っていて、これを解決したい(以下略)
嶋田さんのお話を生で聞くと、コワーキングスペースを説明する際にしばしば使われる「共創」という言葉よりも、もう少しカジュアルな利用者同士のつながりを目指しておられることが伝わってきます。
「ひととひとが出会うことにより、『何か面白いことをやろう!』という学生のようなノリが自然に生まれる場がコワーキングスペースである」というイメージでしょうか。
実際、※2のインタビューによると、アトミカの宮崎の拠点にはなんと下は7歳から、上は80歳までの会員さんがおられるそうです!
自分の可能性を広げてくれるのは、ロジカルなアドバイスをしてくれるビジネスパーソンや経営者だけではないはずです。
学生や7歳の小学生が、自分の可能性を開花させてくれたり、ビジネスの新しい展開へのヒントをくれるかもしれません。
私のかかわった「デジタルデトックス読書会」にも中学生の方がきてくれて、持ってきてくれた本や私への本に関する質問から、私自身も刺激をもらいました。
さまざまなコワーキングスペースをご紹介
この記事を読んで「コワーキングスペースって、そんな場所だったんだ!」と、認識をあらためてくださった方もいらっしゃるかもしれません。
「どんなコワーキングスペースがあるのか、ちょっと知りたくなった」という方におすすめの短い動画がありますのでご紹介します。
サザンガクのスタッフさんが、さまざまなコワーキングスペースを紹介しているリールです。
コワーキングスペースの紹介の後の、更年期についてのライトニングトークも勉強になります。
このリールで紹介されていたコワーキングスペースの一つを訪ねてみましたので、次回はそのレポートを掲載します。
次回もお楽しみに!
<参考サイト>
※1
コワーキングスペースとは?意味やシェアオフィスとの違い、基本的な機能を紹介(2025.2.15
sited)
https://coworking-japan.org/coworking/features/what-is-coworkingspace
↓このサイトも分かりやすいです。
コワーキングスペースとは? シェアオフィスとの違いやメリット、利用方法について解説!
https://wework.co.jp/contents/knowledge/case50
※2
ALUMNI STORY 株式会社ATOMica 嶋田 瑞生(経済学部卒)さん(2025.2.15 sited)
https://note.com/th_startupalumni/n/ne2c4aa7569d9
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